冠婚葬祭や入学・卒業式など、フォーマルシーンで出番の多いパール(真珠)アクセサリー。
どんなものを選べばいいの?譲り受けたものの、いつ使ったらいいの?
大人の女性が知っておきたい、パールのマナーとルールをおさらいしましょう。
<フォーマルジュエリーの選び方については コチラ!>
結婚式などのお祝いの席に参列する際、格式と華やかさを添えられるパールは最適のアイテム。
ただし、注意したいのが “昼” と “夜” の着け方の違いです。
*昼の結婚式*
昼間のパーティーでは、光の反射の少ない、落ち着いたジュエリーを着けるのがマナー。
(詳しくは コチラ!)
パールを着ける時も、直径7~10mm程度の標準的な大きさのものを選びましょう。
ネックレスは一連が最もフォーマルな場に適していますが、お祝いの席なら「喜びが重なる」2連以上もふさわしいとされています。
しかし、中には「「結婚が重なる=離婚」という考えから、複数連なるものはNGとする方もいるため、注意しましょう。
*夜の結婚式*
夜のパーティには、華やかなアクセサリーが良いとされています。
直径9mm以上のボリューム感のあるパールや、ステーション、ピンクなどのカラーパールも良いでしょう。
格式高さで問題がないのはブラックパールですが、同じ黒系でもグレーパールはお悔やみの席のイメージが強いため、あまり好まれません。
ラグジュアリーな雰囲気のロングネックレスは、短いものよりもカジュアルな印象になります。
友人としての参加や、二次会等への参加時には身につけることで華やかになります。
お通夜やお葬式・法事等では、“涙の結晶” と呼ばれるパールを身につけましょう。
(何も着けなくても、マナー違反にはなりません)
色は白・グレー・黒のいずれかで、ネックレスは1連のもの。色味は地域によって多少異なります。
2連以上のネックレスやロングネックレス、上記以外のカラーパールは厳禁です。
*そのほかの注意点*
・粒の大きい華やかなものはNGです。7~9mm程度までにしましょう。
・バロックパールと呼ばれる、粒の形が真円でないものもNG。カジュアルになりすぎます。
・ネックレスのみ、もしくはシンプルな一粒ピアス(イヤリング)まではOKとされています。
・質素なイメージだからと、一粒ネックレスを選ぶのもマナー違反です。
パール(真珠)は、産地や貝の種類などによって、いくつかの種類に分けられます。
よく耳にするのは、「本真珠」「淡水パール」「イミテーション(フェイク)パール」などでしょうか。
「本真珠」は、海水で育つ貝の中で作られる真珠を指します。
広義では、淡水パールも含めた、イミテーションではないパール全般を本真珠と呼ぶこともあります。
天然と養殖がありますが、どちらも本真珠に違いありません。
「淡水パール」はその名の通り、川や湖などの淡水で育つ貝から作られるパール。
ほとんどが養殖で、色や形が様々なのが特徴。本真珠よりも安価で手に入ります。
本真珠にはその他、黒蝶(黒)真珠やマベ真珠、南洋真珠などがあり、それぞれに特徴があります。
「イミテーション(フェイク)パール」とは、プラスチックやガラスなどで作られた模造真珠のこと。
汗や傷に弱い本真珠と違って扱いやすく、普段使いのアクセサリーとして人気があります。
コットンパールのように、軽くて見た目にもフェイクと分かりやすいものから、貝パールと呼ばれる本物と見分けのつきにくいものまで、様々なイミテーションパールが作られています。
もちろん、正式なフォーマルシーンでは本真珠のアクセサリー着用がおすすめですが、必ずしも本真珠でなければならないというわけではありません。
周りの人にも話を聞くなどして、いざという時に備えて準備しておくと良いでしょう。
それでは、実際にパールアクセサリーを購入する際、どのような点に注目して選べば良いのでしょうか。
*「照り」「巻き」*
真珠を購入する時のポイントはいくつかありますが、まずは「照り(光沢)」と「巻き(真珠層の厚さ)」に注目しましょう。
「照り」は、輝きの度合い。照りが良いものは、覗き込んだ時に自分の顔がはっきりと映り込みます。
「巻き」を見分けるのは難しいですが、巻きの厚いものは、自然光の下でも重厚な美しさを見せると言われます。
どちらかが優れていれば良いというわけではなく、そのバランスが真珠の輝きを左右するため、選ぶ際のポイントとなってくるのです。
*「キズ」「形」*
真珠は自然の中で生まれるものですので、無キズのものはほとんどありません。
「キズ」には加工時にできるものと、真珠が育っていくうちにできるエクボと呼ばれるもの、この2種類があります。
キズの大きさや位置を見て、なるべく気にならないものを選ぶと良いでしょう。
「形」は真円に近いほど価値が高いと言われますが、真円でないものに価値が無いわけではありません。
個性的な形のものは“バロックパール”と呼ばれ、世界に二つとないオンリーワンのアクセサリーとして、人気を集めています。
*「色」*
真珠の色合いは、実用性を考えて購入する際に、重要なポイントとなるでしょう。
ピンクやブラック、ゴールドなど、真珠のカラーバリエーションは多彩で、一概にどれが良品質とは言えません。
白いパールと一言で言っても、クリーム系・ピンク系など、色合いは様々ですので、使用目的や好みによって選びましょう。
慶事・弔事問わず活躍するのは、やはり白。
迷った時はホワイト系で、着ける方のお顔に映える色合いのものを選ぶと良いでしょう。
*「大きさ」*
珠の「大きさ」と質は、それほど関係がありません。
小さくて高品質の真珠もあれば、大きくて質の悪い真珠もあります。
品質にこだわる場合は、「大きさ」よりも、「照り」や「巻き」の良いものを選ぶことをお勧めします。
実用性にこだわるならば、1連ネックレスの最初の一本は、最も標準的な7~9mmのものが良いでしょう。
6mm以下だと華奢でさりげない印象、10mm以上のものからは気品と貫禄が漂います。
*ネックレスの「長さ」*
1連ネックレスの標準的な長さは、40~45cm前後で、チョーカーやプリンセスと呼ばれます。
鎖骨のラインにかかり、最も上品でドレスに映え、冠婚葬祭のどの場面でも活躍する長さ。
少し長い50~60cmのものは、マチネーと呼び、欧米では昼間の社交界でよく用いられました。
胸元にかかる長さで、昼のパーティーで上半身に華やかさを加えるのにぴったりです。
さらに長い70~80cmのものはオペラと呼ばれ、2連にして使うこともできます。
夜のパーティーなどの、ドレッシーな装いに合う存在感とボリュームが特徴。
120cm前後で、2重・3重に巻くこともできるものは、ロープと呼ばれています。
アレンジが多彩で、ドレスを着慣れている方におすすめしたい長さです。
基本のフォーマル用としては、「7~9mm」の「ホワイト系」で、「40~45cm」の長さのネックレスと、セットのピアス(イヤリング)を用意しておくと、あらゆる場面で活躍してくれるでしょう。
<その他、フォーマルジュエリーの選び方は コチラ!>