プラチナとホワイトゴールドの違い
色味が似ているため、混同されがちなプラチナとホワイトゴールド。
まずは、それぞれの素材の特徴を見ていきましょう。
*プラチナとは?*
プラチナは、日本語では「白金」と呼ばれる、白い光沢を持った金属です。
非常に耐久性に優れており、酸や汗に強いため、変色しません。
金と同じでアレルギーを起こしにくく、希少性が高いので、宝飾品の素材として古くから好まれてきました。
ただし、純度100%では柔らかすぎて宝飾品には不向きのため、5~10%ほど他の金属が混ぜられた、Pt900やPt950が多く使われています。
欧米ではゴールドの結婚指輪が主流ですが、日本ではプラチナ人気が圧倒的です。
そのブームのきっかけとなったのは、天皇皇后両陛下のご成婚の儀において、美智子様が着けられていたプラチナのティアラ。
落ち着いた色合いを好む日本人にとって、その清楚で上品な輝きは憧れとなりました。
※アレルギーについては、コチラもご覧ください!
*ホワイトゴールドとは?*
一方のホワイトゴールドは、日本語では「白色金」と書く合金です。
プラチナが単体でも白い(銀色)の輝きを持つのに対して、ホワイトゴールドの白色は、割金(わりがね)によって作られています。
宝飾品に多いK18(18金)ホワイトゴールドの場合だと、金75%に、銀やパラジウムなどが25%混ぜられています。
このように混ぜ合わせても、実は、完全な白色にはならないのがホワイトゴールド。
最近では、少しグレーがかったホワイトゴールドが使われることもありますが、一般的には、ロジウムコートと呼ばれるメッキ加工を施され、白色の光沢を加えられたものが流通しています。
そのため、指輪やブレスレットなどの傷付きやすいジュエリーを長年使用していると、ぶつけた部分のコーティングが剥げてきてしまうことも。
温泉や入浴剤などが原因で剥がれることもあるため、取り扱いには注意が必要です。
*二つの素材の違い*
前述の通り、プラチナとホワイトゴールドは、見た目はよく似ているものの、全くの別素材です。
色々な角度から比較してみましょう。
変色しやすさ … プラチナ > ホワイトゴールド
変形しやすさ … ホワイトゴールド > プラチナ
軽さ … ホワイトゴールド > プラチナ
希少性 … プラチナ > ホワイトゴールド
あくまで、二つの素材のみを単純に比べた場合の結果です。
コーティングが剥げて元の色が出てきてしまう可能性があるホワイトゴールドに対し、プラチナは変色の恐れがほとんどありません。
しかし重いものを持つことなどで圧力がかかると変形することがあり、強度ではゴールドに劣ります。
(その分、元の形に戻しやすいという利点も)
また、全く同じサイズの指輪をゴールドとプラチナで作った場合、若干プラチナの方が重くなります。
希少性は圧倒的にプラチナが高く、有史以来の総生産量は金のわずか40分の1。
ホワイトゴールドよりも高度な加工技術や期間を要するため、プラチナの方が高価格になります。
どちらを選ぶ?
これまで見てきたように、二つの素材には、それぞれメリットとデメリットが。
プラチナの柔らかさを活かしたデザインもあれば、ホワイトゴールドの硬さから生まれる輝きを活かしたジュエリーもあります。
自分の好きなデザインや、使用頻度などを考慮して、気に入ったものをじっくり選びましょう。
そして、選んだ素材に合ったお手入れ・使用方法を心がけ、末永く大切にしてください。